個別相談

起業を志す人がそのノウハウを学ぶ場は、起業セミナーだけではありません。
起業セミナーも日々頻繁に行われていますが、各地でしばしば行われているものの一つとして、個別相談会があります。

これは、講義形式という形を取らず、その道の専門家にほぼ一対一の形式で質問をすることができます。
大人数が集まる起業セミナーでは、一方的な講義となることが多く、個人個人に対してのクリアーなアプローチはもらえないのが実情で、大人数の中で挙手をして質問をしなければならないのも、一苦労です。

「セミナーで有益な情報が得られなかった」「大人数で話を聞くと言う形式が自分にはあってないのかも知れない」などと感じた方は、一度大人数の起業セミナーからは離れて、個別相談に行ってみることをおすすめします。

注意点としては、個人相談では親身になって話を聞いてもらえるあまり、起業手段や起業計画の全てを相手にゆだねてしまうという危険性もあります。
この場合、万が一相手が自分を貶めようとしていたりする場合、マルチ商法に引き込まれたり、情報商材を高額で売りつけられたりといった風に、残念ながら起業を泣く泣く断念するといった事態にもなりかねません。

たとえそうでないとしても、個別相談に参加することを決めた際には、まず起業計画という軸をしっかりと自分の中に持って臨むことが大切ではないでしょうか?

また、個別相談は往々にして起業セミナーよりもやや高額である場合が多く、ネットニュースなどを騒がす起業セミナー関連の事件の多くは個別相談であると聞いたことがあります。
個別相談に参加する前に、ネットや本でしっかりと情報収集をして、しっかりとした判断基準をもって参加しましょう。

個別相談に参加する際の服装

個別相談に参加する際の服装ですが、さしあたり私服で参加する人も多いようです。
もちろん、起業を目指すサラリーマンが仕事帰りに参加する人もいますから、スーツで参加する人もいそうですね。

個別相談の場合は、大人数で集まって行われる起業セミナーとは異なり、あまり周囲の目を気にしなくていいというのもメリットとしてとらえて良いかも知れません。
しかし、個別で人の目を気にしなくて良いとはいえ、社会人としての最低限のマナーや常識は備えて参加しましょう。
今後ビジネスをする際の印象も悪くしてしまうようでは元も子ありませんね。

起業セミナーの服装の節でも述べましたが、私服でオーケーと言っても、丈の短いショートパンツやミニスカート、タンクトップやダメージジーンズなどは、今後のビジネスの場においてもふさわしくないはずです。
初対面の相手に与える印象としても、なるべく清潔感のある身なりで臨むことは、必須と言ってもいいかもしれません。

人脈作りも考えて無難なのはスーツ、かといって私服でも浮くことはないという風に覚えておきましょう。
服装に関する意見をまとめておくと、大規模な起業セミナーに参加する際には特に指定が無ければスーツでも私服でもオーケー(ただし、個別相談よりも多くの人に会うわけですから、より一層服装に気を付けておく必要があると言えるでしょう)、個別相談の場合でもスーツ・私服のどちらでもオーケーということになりそうです。

いずれにしても、個別相談に参加するあなたの目的は起業に関する知識の習得です。
服装に固執して悩み過ぎて肝心の質問をし忘れてしまったなどということにならないように、服装には最低限気を遣うにとどめておき、万全の状態で個別相談当日に臨めるようにしましょう。

個別相談の類別

個別相談の種類は「やる気アップ型」「起業塾型」「情報商材とノウハウ提供型」の三つに分けられます。

まず「やる気アップ型」ですが、この種のセミナーは起業を通していかに人間的に成長できたか、社会の役に立つことが出来たかをうったえ、あなた自身の起業への気持ちをとにかくあおります。

確かに、起業には並々ならぬ情熱とモチベーションが必要になることは皆さんもすでに分かっているかも知れません。注意しなければならないのは、起業計画が明確でないままこの種の個別相談に参加すると、意識だけがどんどん高くなってしまう事態につながりかねないことです。
しかし、それさえ気をつけていれば、プロが太鼓判を押すやる気の持ち主としてあなたは起業に臨むことが出来るかもしれません。

次に「起業塾型」ですが、これはちょうど予備校のような形式に該当し、ある程度のお金を払って何度も個別指導を受けるという形になります。
この種のセミナーはマニュアル化された対応が準備されており、ある程度安定した質の相談や講義を受けることが出来ると聞いたことがあります。

最後に「情報商材とノウハウ提供型」です。
この種のセミナーは、まず参加者に情報商材を買ってもらい、それに従って個別にノウハウを伝授していくという形式です。

一つ注意すべきは、情報教材の値段です。
市販されているものとほとんど質が変わらないのに、高額な値段で買わなくてはならない場合もあり、気を付けておく必要があります。
しかし、良心的な値段の情報教材であれば、それに加えて複雑な知識が必要となる起業のノウハウについて個人指導を受けることもできるようなので、いち早く起業の知識をつけることも不可能ではないでしょう。